今日はで個人情報について学ぼう。最近、SNSで写真を投稿することが増えたけど、その際にどんな点に注意しなければいけないか知ってる?個人情報やプライバシー権に関連した内容も取り扱うよ。さあ、一緒に勉強していこう!
黒板
授業
個人情報 基本4情報
個人情報って何か知っているかな?
うーん、名前とか住所とか、そういうの?
そうだね。挙げてくれた「名前」と「住所」、あと「生年月日」と「性別」を加えて、個人情報基本4情報と呼ぶんだ。
なるほど、基本的な個人情報は4つなんですね。他にも個人情報に当たるものはあるんですか?
個人識別符号
そうだね。他にも「個人識別符号」というものがあって、マイナンバーやパスポート番号など、他の情報と組み合わせることで特定の個人を識別できるものも含まれるんだ。
特定されると、どんなリスクがあるんですか?
例えば個人のプライバシーが侵害されたり、個人情報を悪用されたりするリスクがあるよ。それらの情報が悪意のある人々によって盗まれ、不正に利用された場合、詐欺や個人を特定することでのストーキングなどにつながることもあるんだ。
それは怖いですね。どうしたら個人情報を守ることができますか?
大切なのは、必要な場合以外では自分の個人識別符号を共有しないことだね。そして、個人識別符号が必要な場合でも、それが安全に管理されているか確認することが重要だよ。また、個人情報が漏洩した場合は速やかに関連する組織に連絡をすることも大切だね。
なるほど。必要以上に共有しない方がよさそうですね。
要配慮個人情報
また、「要配慮個人情報」というものもあるよ。これは、例えば位置情報や購入履歴など、個人のプライバシーに関わる情報で、取り扱いには特に注意が必要なんだ。
何処にいて、何を買ったか知られてたくないですね。でも、カードを使ったりすると、そういうのばれちゃいそうですよね。
その通りだね。クレジットカードを使ったり、スマートフォンの位置情報サービスを使ったりすると、自分の行動パターンが記録されていくことになるよ。だからこそ、自分の情報をどのように管理されているのか、どのように保護されているのかを理解することが重要だよ。
それはどうやって知ることができますか?
各サービス提供者はプライバシーポリシーというものを公開しているはずだよ。それには、どのような情報が集められ、どのように使用され、どのように保護されているかなどが詳しく書かれているんだ。それを読むことで、自分の情報がどのように取り扱われているかを知ることができるよ。
なるほど、ちゃんと読んでみます!
それは良い考えだね。そして、自分の情報をどう管理するかは自分自身の責任でもあるから、プライバシーに対する意識を常に持つことが大切だよ。
SNSに投稿する上での注意点
そういえば、先日友達と撮った写真をSNSにアップしたら、友達からプライバシーの侵害って言われたんだけど、それも関係ある?
うん、その通り。写真や動画も、他人のプライバシー権を侵害する可能性があるから、注意が必要だよ。
じゃあ、どうすればいいの?
まずは、写真を投稿する前に友達に許可をもらうことが大切だね。それから、顔や名前が分からないように加工するのもいい方法だよ。
なるほどね。でも、自分の写真なら大丈夫だよね?
自分の写真でも、個人情報が含まれている場合は注意が必要だよ。例えば、住所が映っている場合は、加工してから投稿しようね。
SNSによる個人情報漏洩リスク
えっ?どういうこと?
例えば、住所が公開されると、ストーカーや犯罪者が狙いやすくなることがあるよ。特に女性や子どもに対する犯罪のリスクが高まることが懸念されるね。
それは怖いね。
また、住所が公開されることで、個人を特定しやすくなり、他の個人情報と組み合わせることで、詐欺や個人情報の悪用が起こる可能性もあるんだ。例えば、架空請求やフィッシング詐欺などが挙げられるね。
なるほど、それもリスクが高そうだ。
さらに、住所が特定されることで、プライバシーが侵害される可能性もあるよ。他人が自分の生活状況や趣味などを知ることで、嫌がらせや誹謗中傷が起こることもあるんだ。
うわ、それも嫌だね。
個人情報活用によるメリット
これまではリスクに注目して説明したけれども、個人情報が適切に活用されると、実は色々なメリットもあるんだよ。
えっ、本当ですか?どんなメリットがあるんですか?
例えば、個人情報を利用することで、ターゲットに合わせた広告やサービスが提供されることがあるんだ。これにより、消費者にとって役立つ情報や興味を引く広告が届くことがあります。
なるほど、それは便利そうですね。
また、医療や教育の分野でも個人情報の活用が進んでいるよ。個々の患者の病歴や治療経過をデータ化し、より適切な治療を提供することができたり、学習データを利用して個別の学習プランを提案することも可能になっているんだ。
個人情報を使って、そんなことができるんですね!
その通り。ただし、こういったメリットを享受するためにも、個人情報の取り扱いには十分な注意が必要だよ。適切な管理やルールが整備されている場所でのみ、個人情報を提供することが大切なんだ。
個人情報にはメリットもあるけど、注意して取り扱わないといけないんですね。これからはもっと気をつけます!
まとめ
名言
”Human dignity resides in the secrecy of the human being.” – Milan Kundera
ミラン・クンデラはチェコ出身の著名な作家で、彼の作品は人間の存在と個々の生活、そして尊厳について深く洞察したものとして知られています。この引用は、プライバシーと個人情報の重要性について示しています。
「人間の尊厳とは、自分の秘密を持つ権利に他ならない」というこの言葉は、私たちの個人情報、つまり私たちの「秘密」が、私たちの尊厳と直接結びついていることを示しています。自分の思考、感情、経験など、自分だけが知る情報があることは、自分自身を他人から区別する手段であり、それは個々の人間の尊厳を形成する一部となります。
個人情報の適切な管理とプライバシーの保護は、自分の尊厳を守ることに直結します。特にデジタル時代においては、自分の情報がどのように扱われ、保護されるべきかを理解することは、自分自身の尊厳と自由を守るために重要です。
したがって、クンデラのこの言葉は、自分の情報をどのように管理し、保護すべきかを考える際の重要なガイドラインとなるでしょう。自分自身の「秘密」を尊重し、それを適切に保護することは、自分の尊厳を尊重することにつながるのです。
問題
「クイズをスタート」のボタンをクリックすると、5問出題します。さあチャレンジ!
編集者よりひとこと
ChatGPTに個人情報に関する名言をリクエストして、返ってきたのが、ミラン・クンデラの「人間の尊厳とは、自分の秘密を持つ権利に他ならない」という言葉。ミラン・クンデラという作家はなじみのない人が多いと思いますが、代表作の『存在の耐えられない軽さ』は映画化され、当時10代だった私はこれを見て衝撃を受けました。ちょっと哲学的ですが、一度きりの人生をどう生きるのか、この作品を通して、考えてみるのもよいと思います。
次回は、「個人情報の保護」について学びます。人間の尊厳をどう保護するのか、学んでいきましょう。お楽しみに。
<追記>2023年7月11日に、ミラン・クンデラ氏が94歳でなくなりました。お悔やみ申し上げます。
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