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13.知的財産の保護期間

情報Ⅰ 情報社会の問題解決 13.知的財産権 知的所有権の保護期間 1.情報社会の問題解決

今回は、特許権や著作権などの知的財産権の保護期間と権利発生について学びましょう。保護期間の理由や特許登録の流れも解説します。

黒板

知的財産の保護期間

授業

産業財産権の保護期間

今日は、知的財産権の保護期間について話すぞ。

数字がたくさん出てきそうで、大変そうだな。

まあ、そう言わず。聞いてみてくれ。まずは産業財産権からだよ。特許権は20年実用新案権は10年意匠権は20年商標権は10年だ。

10年と、20年があるんだ。ところで、保護期間ってなんであるんですか?

保護期間がある理由

保護期間がある理由は、著作者等に権利を認めて保護することが大切ですが、一定期間が経過した著作物等については、権利を消滅させることで、社会全体の共有財産として自由に利用できるようにすべきだと考えられているからだね。

でも、10年の保護期間って、短すぎるんじゃないですか?世紀の大発見をしてもたった20年だなんて。

期間は、知的財産の活用と保護の両方のバランスを考えて決められているんだ。実際には、保護期間の長さは、技術の進歩や産業界の要求に応じて調整されることがあるよ。

著作権の保護期間

じゃあ、著作権の保護期間はどれくらいなんですか?

著作権(財産権)は、作者の死後70年まで保護、著作者人格権は生存している間なんだ。

著作権(財産権)はずいぶん長いんですね。ちょっと安心しました。

そうだね。実は2016年の法改正で、期間が50年から70年に伸びたんだ。50年というのは国際的に見て短い期間だったので、改正により世界標準的な期間に延期されたんだ。

権利取得の方式

なるほどね。ところで、権利を取得するにはどうやったらいいの?

産業財産権は、特定の手続を経て登録されたものに権利が発生するんだ。一方の著作権は、著作物を創作したり実演したりすることによって自動的に発生するよ。

ふーん、産業財産権と著作権でどうして、権利取得の考え方が違うんだろう?

産業財産権は発明や商品の独自性を保護し、公正な競争や技術進歩を促進するための制度だから、特定の手続きが必要なんだ。一方の、著作権は創作者の労働と創造性を尊重しているから、登録を不要にしているんだ。

著作権に登録が不要というのは日本だけのルールなの?

これは、国際的なルールとされているよ。これを「無方式主義」と言うよ。

なるほどね。ところで、産業財産権の所定の手続きってどうやるの?

特許権の例で説明すると、まず発明が行われ、次に出願がされる。その後、審査請求が行われ、最後に登録がされるんだ。登録されて初めて権利が発生する。

保護期間終了後の扱い

じゃあ、保護期間が終わるとどうなるんですか?

保護期間が終わると、誰でもその技術やデザインを自由に利用できるようになるんだ。

それって、ジェネリック医薬品みたいな感じですか?

その通り。ジェネリック医薬品は、特許が切れた薬を同等の効果で安価に提供するものだよ。

じゃあ、著作権が切れた作品はどうやって利用されているの?

青空文庫って知っている?著作権が切れた文学作品を無料で公開するサイトだよ。太宰治や芥川龍之介といった巨匠の作品を無料で読むことができるんだよ。

へー、それなら知的財産権が切れるのも悪くないかも。でも、そのまま使っても大丈夫なの?

実はそこが重要なポイントなんだ。知的財産権が切れたものを利用するときには、その利用方法が法に反しないよう注意が必要だよ。

例えばどういうこと?

たとえば、ジェネリック医薬品を作るには、原薬の品質、安全性、効果が同等であることを厳密に証明する必要があるんだ。

それって、結構大変そう…。

確かに大変だけど、それによって安全で効果的な薬が手に入るんだ。青空文庫も、公開する作品が確かに著作権が切れているかをしっかり確認してから公開しているよ。

なるほど、ただ使うんじゃなくて、ちゃんと確認したり証明したりしないとダメなんだね。

その通り。だから、知的財産権の保護と活用のバランスが重要なんだよ。

まとめ

まとめ
  • 保護期間
    特許権20年、実用新案権10年、意匠権20年、商標権10年、著作権は作者の死後70年
  • 保護期間の理由
    著作者等の権利を認め保護し、一定期間経過後は社会全体の共有財産として利用できるようにする
  • 特許登録の流れ
    発明→出願→審査請求→登録
  • 著作権の発生
    創作時点で自動的に発生、登録不要

名言

「私がこれまでに見たものがあるとすれば、それは巨人たちの肩に立って見たからだ。」アイザック・ニュートン
“If I have seen further, it is by standing on the shoulders of giants.”  Isaac Newton

この名言は、科学史に名を刻むイギリスの物理学者であり数学者でもあったアイザック・ニュートンによるものです。彼は自然科学の基礎を築いた一人で、その業績は特に力学や光学、微積分の分野で顕著です。

「私がこれまでに見たものがあるとすれば、それは巨人たちの肩に立って見たからだ」というこの言葉は、新たな発見や進歩が過去の知識や研究の上に築かれるという事実を強調しています。この”巨人”とは、過去の偉大な思想家や研究者を指します。彼らが築き上げた知識の基盤の上に、私たちが立つことでより遠くを見ることができるのです。

この概念は知的財産権の保護期間にも関連します。著作権などの知的財産権が保護する期間は一定で、その期間が経過するとその作品はパブリックドメイン(公共領域)に入り、誰でも自由に利用できるようになります。これにより新たな創造活動が促進され、知識の”巨人”の肩の上に立つ新たな”巨人”が生まれる可能性があります。つまり、知的財産権の保護期間が終了することによって、更なる進歩と創造性が刺激されるのです。

問題

「クイズをスタート」のボタンをクリックすると、5問出題します。さあチャレンジ!

以下のうち、登録が必要な知的財産権は?
特許権の保護期間は?
著作権の保護期間は?
実用新案権の保護期間は?
ジェネリック医薬品が市場に出るための前提条件は?
13.知的財産の保護期間
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編集者ひとこと

今回は、数字を多く紹介しましたが、実社会でこれらの数字を暗記しておかないと困るようなケースはめったにやってきませんので、忘れちゃってんも大丈夫です。しかし、情報Ⅰの試験では出そうなポイントなので、受験までの間はしっかり覚えておいてくださいね(ごめんなさい)。

この授業が「情報社会の問題」章の最後の授業となります。次の章では「コミュニケーションと情報デザイン」の章に入ります。初回は「情報のデジタル表現」について勉強します。お楽しみに。

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