授業で分からない点があれば、画面右下の先生の顔アイコンをクリックして質問してください!

17.音のデジタル表現

音のデジタル表現 2.コミュニケーションと情報デザイン

今日の授業では、音のデジタル表現について学びます。サンプリング、量子化、符号化などのプロセスを通じて、音はデジタル形式に変換され、私たちが聞くことができます。さらに、これらを理解することで、ハイレゾサウンドの本質について理解を深めます。

黒板

音のデジタル化

授業

いい音って?

さて、今日は音のデジタル表現について学ぼう。音がどのようにデジタル形式に変換されるかを理解するんだ。

いよいよ、音楽ですね。楽しみ。

音楽に詳しいというなら、ハイレゾ音源って知っているよね

知ってますよ。ハイレゾリューションオーディオのことで、すごく音質のよいCDとか音楽ファイルのことですね。

じゃあ、音質が良い音源ってどういう事かわかる?

えっ?雑音がなくて、歪んでなくてとかそんな感じ?

そうだね。もう少し技術的に言うと、ハイレゾ音源は、一般的なCDよりも高いサンプリング周波数ビット深度を持っているから、より細かい音の情報を表現できるんだ。

サンプリングとは

サンプリングって何ですか?

サンプリングとは、連続的な音の波形を一定の時間間隔で測定することだよ。サンプリング周波数は、一秒間に何回測定するかを表すんだ。

それって、いくらでも細かくすればいいんじゃないんですか?

それは違うよ。サンプリングはあまりにも細かくしすぎると、無駄なデータが増えてしまう。逆に、粗すぎると音質が悪くなる。だから、適切なサンプリング周波数を選ぶことが重要なんだ。

量子化とは

サンプリングした後はどうするんですか?

次は量子化だ。量子化とはサンプリングした値を一定の間隔で切り捨てまたは切り上げてデジタル値に変換することだよ。

切り捨てしたんじゃ、音質が落ちるんじゃない?

そうだね。ビット深度と呼ばれる値が多ければ多いほど、より細かく元の信号を表現できるよ。これもサンプリングと同じように、データ量とトレードオフになるね。

符号化とは

これで、いよいよデジタル化完了ですか?

最後に符号化が必要だ。符号化は量子化したデータを二進数の形に変換するプロセスだよ。これにより、デジタルデータとして扱うことができるんだ。

これでようやく、スマホの中に入るわけですね。でも、高音質にあるほどデータ量が大きくなるんでしょ。

その通り。だたし、データの圧縮技術も進化しているので、比較的小さなデータでも高音質に出来たりするんだよ。

D/A変換

なるほど、でもまだスマホの中のファイルが、音楽として聴ける仕組みがわからないな。

デジタル信号を再び音に変換するためには、D/A変換器が必要になるんだ。これはデジタルデータをアナログ信号に戻す装置で、音を聞くための最終段階となるよ。

勉強になりました。ところで、DTMを使って音楽を作ってみたいんですけど、これらのことを知らないとだめですか?

DTMでは、これらのプロセスを自動的に行ってくれるソフトウェアやハードウェアがあるから、それらを使うといいよ。ただし、サンプリング周波数やビット深度を理解していると、より高品質な音源を作ることができるよ。

なるほど、それは楽しみです。ありがとうございました。

いつでも質問してね。音のデジタル表現は、音楽だけでなく、映画やゲーム、通信など、さまざまな場面で利用されているから、理解しておくと役立つよ。

まとめ

まとめ
  • 音のデジタル化のプロセス
    音はサンプリング、量子化、符号化のプロセスを通じてデジタル形式に変換される。
  • サンプリングとは
    サンプリングは連続的な音の波形を一定の時間間隔で測定することで、サンプリング周波数は適切に選ばなければならない。
  • 量子化とは
    量子化は、サンプリングした値を一定の間隔で切り捨てまたは切り上げてデジタル値に変換する。ビット深度が多いほど、より細かな音量レベルを表現できる。
  • 符号化とは
    符号化は量子化したデータを二進数の形に変換するプロセスで、これによりデジタルデータとして扱うことができる。
  • ハイレゾ音源
    ハイレゾ音源は、高いサンプリング周波数とビット深度を持つため、より細かい音の情報を表現でき、その結果、高品質な音を提供できる。

名言解説

アナログシンセは、やっぱり耳に心地いいし、パワーもあるし。デジタル系のシンセの音は、芯がないというか、物が鳴ってる感じが、あまりしないんですよね
“Data is a precious thing and will last longer than the systems themselves.” Tim Berners-Lee

坂本龍一は日本の音楽家であり、作曲家、ピアニスト、プロデューサーとして国内外で高い評価を受けています。彼は数々の映画音楽を手掛け、アカデミー賞も受賞しています。坂本さんはエレクトロニック音楽のパイオニアであり、アナログとデジタルの両方の音楽制作手法を駆使しました。彼の先見の明と実験的なアプローチは音楽界に多大な影響を与え、その業績は2023年3月28日に亡くなられるまでに数多くの音楽家やリスナーに影響を与えました。

彼のこの名言は、アナログとデジタルの音色についての彼の見解を示しています。アナログ音源の温かみとパワー、一方でデジタル音源の冷静さと精密さを対比しています。

音楽制作には様々なツールが必要ですが、それらはあくまで皆さんの表現を助ける道具です。アナログとデジタル、それぞれには長所と短所があります。アナログは音の温かみやパワーを持ち、デジタルは精密さや多様性を提供します。

皆さん自身が表現したいものが何か?それを探し、試し、実現してみてください。デジタル技術は、その手助けをしてくれます。時にはアナログの温かさに触れ、時にはデジタルの精確さを利用し、両者のバランスをとることで、皆さん自身の創造力を表現していきましょう。

問題

「クイズをスタート」のボタンをクリックすると、5問出題します。さあチャレンジ!

サンプリングした値を一定の間隔で切り捨てまたは切り上げてデジタル値に変換するプロセスを指す言葉は何か?
量子化したデータを二進数の形に変換するプロセスは何と呼ばれるか?
音をデジタル化するプロセスの一つで、連続的な音の波形を一定の時間間隔で測定するものは何か?
ビット深度が多いと、何が可能になるか?
ハイレゾ音源は何故高品質な音を提供できるとされているか?
17.音のデジタル表現
{{maxScore}} 問中 {{userScore}} 問 正解!
{{title}}
{{image}}
{{content}}

編集者ひとこと

最近、若い人たちの間で、アナログレコードが人気だそうです。デジタル化の途中で人間が聞き取ることのできない20kHz以上の高周波域をカットりたり、サンプリングや、量子化の途中で情報が失われたりするため、究極的にはアナログの方音が良いというのも事実です。

しかし、実際にはアナログレコードはノイズが多かったり、取り扱いが面倒だったりするので、機能や品質面というより、ファッションとしてアナログがかっこいいということなんでしょうね。

文字、音ときたら、次回はそう「画像のデジタル表現」です。お楽しみに。

タイトルとURLをコピーしました