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サンプル問題1-2 様々な内容を表現できる図とその特徴

5.大学入学サンプル問題

問題

問題文

出典:独立行政法人大学入試センター 公開問題「平成30 年告示高等学校学習指導要領に対応した令和7年度大学入学共通テストからの出題教科・科目 情報サンプル問題」
https://www.mext.go.jp/content/20211014-mxt_daigakuc02-000018441_9.pdf

次の文は,学習成果発表会に向けて,3人の生徒が発表で用いる図について説明したものである。内容を表現する図として最も適当なものを,後の解答群のうちから一つずつ選べ。

生徒A:クラスの生徒全員の通学手段について調査し,「クラス全員」を「電車を利用する」「バスを利用する」「自転車を利用する」で分類し表現します。 (オ)

生徒B:より良い動画コンテンツを制作する過程について,多くの人の意見を何度も聞き,「Plan」「Do」「Check」「Action」といった流れで表現します。 (カ)

生徒C:家電量販店で販売されているパソコンを価格と重量に着目して,「5万円以上・1kg 以上」「5万円以上・1kg 未満」「5万円未満・1kg 以上」「5万円未満・1kg 未満」という区分に分類し表現します。 (キ)

解答

  • (オ)の解答
    (1)ベン図
  • (カ)の解答
    (5)サイクル図
  • (キ)の解答
    (2)ポートフォリオ図

解説

本日の授業では、情報を視覚的に整理・表現するための主要な図について学びましょう。これらの図を理解することで、情報の整理やコミュニケーションがより効果的に行えるようになります。

黒板

ピラミッド図の特徴と活用方法

なおや君、ピラミッド図ってどんなときに使うか知ってる?

うーん、あんまりピンとこないけど、栄養のピラミッドを学校で見たことがあるよ。

いい例だね。ピラミッド図は、情報を階層的に整理して、どの要素が基本で、どれが上位のものかを示すための図なんだ。底にある要素が基本となって、上に行くほど抽象的で重要なものが積み上がるんだよ。

なるほど、上になるほど重要なんですね。具体的にはどんなことに使うんですか?

たとえば、「DIKWモデル」がその一例だよ。このモデルでは、ピラミッドの一番下に「データ(Data)」を置き、その上に「情報(Information)」、「知識(Knowledge)」、そして一番上に「知恵(Wisdom)」を配置するんだ。

つまりは、一番下の「データ」が一番具体的で、一番上の「知恵」は抽象的だけれども、重要という事ですね。

そうだね。データが情報になり、さらに知識として理解され、最終的に知恵として活用されるプロセスを表しているんだよ。

なるほど、ピラミッドを使って、情報がどう成長していくかを示してるんですね!

ベン図の特徴と活用方法

先生、ベン図って何に使う図なんですか?

ベン図は、異なるカテゴリーやグループがどう関連しているか、特に重なり合う部分を視覚的に示す図だよ。それぞれの円が異なるグループや属性を表し、重なる部分が共通点を示しているんだ。

ああ、だから丸が重なってるんですね。じゃあ、何か具体的な例はありますか?

Will – Can – Must」はキャリアデザインを考える際の参考として用いることができるフレームワークだよ。

キャリアデザイン?どういうことですか?

Willは「自分がやりたいこと」、Canは「自分ができること」、Mustは「社会や周りから求められていること」を表すよ。この3つが重なる部分が、将来取り組むべき仕事のヒントになるんだ。

なるほどね。重なっている部分が天職というわけですね。ベン図を使うと一発で理解できますね

ポートフォリオ図の特徴と活用方法

次にポートフォリオ図について話そうか。どんな構造か知ってる?

うーん、資産のポートフォリオとかってどこかで聞いたことがあるような。

おっと、ずいぶん難しい言葉知っているね。資産のポートフォリオというのは、保有資産の構成内容のことを指すけれども、元の意味は「携帯用の書類入れ」という意味なんだ。

ふーん、じゃあ「ポートフォリオ図」とはどういうもの?

ポートフォリオ図は、二つの基準に基づいて、物事を四つの象限に分類する構造を持っているんだ。たとえば、「緊急度」と「重要度」という基準を使って、タスクを整理するんだ。

それで、どのタスクを優先するかがわかるんですね。具体的にはどんな感じですか?

たとえば、「緊急かつ重要」「緊急ではないが重要」といった分類をすると、宿題や仕事の優先順位を明確にできるよ。ポートフォリオ図を使うことで、どれを先にやるべきかが一目でわかるんだ。

いつも宿題はぎりぎりになるので、常に「緊急」になっちゃうけど、この図が頭の中にあれば時間をうまく使えるかも・・。

イメージマップの特徴と活用方法

イメージマップって何のための図なんですか?

イメージマップは、中心となるアイデアやテーマから枝分かれするように関連する情報や考えを整理する構造を持っているんだ。情報やアイデアがどう繋がっているかを視覚的に示すのが目的だよ。

それって、頭の中を整理するのに良さそうですね。具体的にはどんな風に使うんですか?

例えば、なおや君が自分の将来の夢について考えるとき、中心に「自分」を置いて、そこから「趣味」や「興味」「目標」といった要素を繋げていくんだ。こうすることで、自分の考えや関心がどう関連しているかを一目で把握できるんだよ。

これって、マインドマップですね。以前やったことがある!

ツリー図の特徴と活用方法

ツリー図ってどんな構造だと思う?

木みたいに枝分かれしてるイメージがありますね。

そうだね。ツリー図は、情報や要素を階層的に整理して、どう枝分かれしているかを示す構造なんだ。上位の要素から下位の要素へと繋がっていく様子を示すよ。

だから、家系図とか組織図とかで使われるんですね。具体的な例はありますか?

たとえば、会社の組織図がツリー図の一例だよ。社長を頂点にして、その下に部長や課長が枝分かれしていく。これで、誰が誰に報告するか、どんな役割があるかが一目でわかるんだ。

なるほど、組織の構造を理解するのに便利ですね。

サイクル図の特徴と活用方法

最後にサイクル図だね。どんな構造かイメージできる?

サイクル図って、ぐるぐる回る感じの図ですよね。

その通り。サイクル図は、何かが連続的に進行し繰り返されるプロセスを示す構造なんだ。始まりと終わりがつながっていることで、継続的な改善や繰り返しを表すんだ。

じゃあ、PDCAサイクルとかを表すのに使えるんですね。

そうだね。PDCAサイクルは計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Act)を繰り返すプロセスだよ。

サイクル図を使うと、循環して進むイメージが一目でわかりますね。

試験問題解答

試験問題(オ)の解答

生徒A:クラスの生徒全員の通学手段について調査し,「クラス全員」を「電車を利用する」「バスを利用する」「自転車を利用する」で分類し表現します。(オ)

まず、生徒Aの説明から考えてみようか。クラス全員の通学手段を「電車」「バス」「自転車」に分類して表現する場合、どの図が適切だと思う?

うーん、ちょっと待ってくださいね。確か、いくつかのグループを比べるときに使う図があったような…。でも、どれだったかな…。ツリー図?いや、違うかも…。

ヒントをあげると、異なるグループの重なりを示す図だよ。通学手段が複数ある場合、それぞれの生徒がどの手段を使っているかを表すときに使える図だね。

あっ、ベン図ですね!それなら、ベン図を使うのが適切だと思います。

試験問題(カ)の解答

生徒A:クラスの生徒生徒B:より良い動画コンテンツを制作する過程について,多くの人の意見を何度も聞き,「Plan」「Do」「Check」「Action」といった流れで表現します。 (カ)

次に、生徒Bの説明を考えてみようか。より良い動画コンテンツを制作する過程を「Plan」「Do」「Check」「Action」の流れで表現する場合、どの図が適切かな?

これは、先ほど教えてもらった例ですね。サイクル図ですよね。

その通り。サイクル図は、連続的なプロセスや繰り返しの流れを視覚的に示すのに使われるんだ。PDCAサイクルのように、計画して実行し、評価して改善するというプロセスを表すのにぴったりだよ。

流れを繰り返すときにはサイクル図ですね。

試験問題(キ)の解答

生徒C:家電量販店で販売されているパソコンを価格と重量に着目して,「5万円以上・1kg 以上」「5万円以上・1kg 未満」「5万円未満・1kg 以上」「5万円未満・1kg 未満」という区分に分類し表現します。 (キ)

最後に、生徒Cの説明だね。家電量販店で販売されているパソコンを「価格」と「重量」で4つの区分に分類する場合、どの図が適切だと思う?

2つの軸を使って物事を4つに分ける図があったような気がします。名前が覚えにくかったやつですね、何だったか…。

元の意味は「携帯用の書類入れ」だよ。

あっ、ポートフォリオ図ですね!それを使えば、4つの区分に分類できると思います。

その通りだね、なおや君。ポートフォリオ図は、二つの基準に基づいて物事を分類するのに使われるんだ。価格と重量を基にパソコンを分類するときには、この図を使うと、どのパソコンがどのカテゴリーに属するかが一目でわかるよ。

なるほど、これでそれぞれの図がどの場面に使えるのか、だんだん理解できてきました。もっと練習が必要ですね。

そうだね、しっかり復習しておこう。図の特徴を覚えると、さまざまな場面で活用できるからね。

まとめ

まとめ
  • ピラミッド図の構造
    ピラミッド図は、情報や要素を階層的に整理し、基本から上位の概念までを視覚的に示す図である。
  • ベン図の役割
    ベン図は、異なるカテゴリーやグループの重なりや共通点を視覚的に示すために使用される。
  • ポートフォリオ図の用途
    ポートフォリオ図は、二つの基準に基づいて物事を四象限に分類し、優先順位や戦略を決定する際に役立つ。
  • ツリー図の特徴
    ツリー図は、情報や要素を階層的に整理し、上位から下位へと分岐していく構造を視覚的に示すために使用される。
  • サイクル図の使用
    サイクル図は、繰り返しのプロセスや連続的な流れを視覚的に表し、改善や継続的な進行を示すのに適している。

問題

「クイズをスタート」のボタンをクリックすると、5問出題します。さあチャレンジ!

ポートフォリオ図を使用する目的は何ですか?
ツリー図の主な目的は何ですか?
ピラミッド図の主な目的は何ですか?
ベン図は何を視覚的に示すために使われますか?
サイクル図が適している場面はどのようなときですか?
サンプル問題1-2 図と表現
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編集者ひとこと

共通テストサンプル問題の第二問は、「様々な内容を表現できる図とその特徴」です。
プレゼンの時には、必ず使うこれらの図ですが、そういえばちゃんと習ったことがない。私が参考にしている「情報Ⅰ」の教科書にも出てきていないので、本番の共通テストに出たら、みんな解答できるのかな?ちょっと不安になりました。
ここで取り上げられているのは、定番の図ばかりなので、実際に使って覚えるようにしましょう。

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